内村 鑑三 (うちむら かんぞう)
われらの祖先に主義の人ありしことは、余輩の常に誇るところなり。楠正成は少なくとも主義の人なりし。彼は勝敗のおもむくところを知りながら、義務と責任とを避けざりし。大石内蔵之助は主義の人なりし。彼は国法を犯しても彼の人生観を実行せり。 西郷隆盛は主義のひとなりし、彼は国家に勝りて正義を愛したり(国民の友(1896年8)) 『敬天愛人』の言葉が西郷の人生観を要約している。 それはまさに知の最高極致であり、反対の無知は自己愛で有ります。(代表的日本人)
維新における西郷の役割を余さず書くことは、維新史の全体を書くことになるで あろう。ある意味においては、明治元年の日本の維新は西郷の維新であった。・・・・ 余輩は、維新は西郷なくして可能であったかどうかを疑うものである。 西郷を殺したもの達がことごとく喪に服した。涙ながらに彼を葬った、そして涙と共に彼の墓は今日に至るまで、あらゆる人々によって訪れられている。かくの如くにして、武士の最大たるもの、また最後の(と余輩の思う)ものが世を去ったのである。
「代表的日本人]
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