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「ヒーローズ・クォーター」

 第28代アメリカ合衆国ウィルソン大統領の国務長官を歴任、民主党の大統領候補者に3回選出された経歴を持つ、アメリカの歴史の中で最も人気のある雄弁家の一人であった、ウィリアム・ジェニングス・ブライアン氏が明治40年頃日本を訪問しました。

 たまたま「敬天愛人」の句を見て、この句は欧米の道徳宗教の真髄を端的に言い表したものであると感服され、しかも、それが西郷隆盛という武人の言で、その人物の事跡の偉大なることも聞き、驚きのあまり、当時交通が極めて不便な鹿児島まで行き、西郷の生地、活動状況、墓地などを調査し、その結果非常に驚いたが、さらに驚きを増したことがある。

 それは、その出生地鹿児島の加治屋町という極めて小地区から西郷隆盛をはじめ当代一流とも言われる人材多数輩出しておることを見出し、非常に驚き、これは全世界にまれなることといって、加治屋町地区を「ヒーローズ・クォーター」(偉人地区)と命名された.

 ウィリアム・ジェニングス・ブライアン氏 加治屋町(ヒーローズ・クオーター)

薩摩藩政時代鹿児島には各地域に「郷中」という独特な青年武士の集団組織があってここで互いに心身の練磨に励みました。この郷中教育の結果城中から優れた人物が輩出していますが、特に「加治屋町」郷中は著しく明治維新の立役者西郷隆盛始め、大久保利通、元帥西郷従道、日露戦争、満州軍総司令官、元帥陸軍大将、大山巌、海軍大将東郷平八郎、陸軍大将黒木為禎、総理大臣海軍大将山本権兵衛など明治の代表的人物が生まれ育ったところです。 

 現在各誕生地跡には、石碑が建立されています。

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